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オウプナーズ クルマ編集部/OPENERS CAR Editors
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日々、クルマニュースの配信や、試乗に追われるOPENERS CARカテゴリー編集部員たちが、記事からこぼれてしまった情報や、気になった話題、あるいはページができるまでの裏側を語らうCARページの番外地。






月別アーカイブ: 10月 2012

WEC日本再上陸! 第7戦 富士6時間耐久レースに招待された


S:以前、Sモデル試乗会の際に、アウディジャパンさんにさそっていただいて、我々、OPENERS編集部は、10月15日、WEC第7戦、富士スピードウェイを舞台とした6時間耐久レースを観戦してきました。OPENERS本誌のほうでは、小川フミオ氏のリポートも掲載しますが、ここでは我々がちょっとリポートを。

O:まずは「WEC」というものがどんなものなのか、かるく説明しましょうか。正式名称は「World Endurance Championship(ワールド エンデュランス チャンピョンシップ)」といいます。「世界耐久選手権」という意味ですね。FIA(国際自動車連盟)が運営するレースで、「F1」や「WRC」などとおなじグレードの「世界選手権」になります。かつて日本車メーカーも積極的に参戦し、1日に10万人もの人々が富士スピードウェイに足を運んだという伝説のレースで、1988年まで日本でも開催されていました。

今回はそのWECが24年ぶりに日本にカムバックを果たした! ということですね。

S:あの有名な「ル・マン24時間耐久レース」も、今はこのWECの第3戦として開催されていますね。

O:とても格式高いレースなのです。

S:いやぁ、白熱しましたね。もちろん注目はル・マン24時間レースを制したアウディのAudi R18 e-tron quattro2台と、トヨタ・レーシング TS030 HYBRID WECのトップ争いですが、結果はみなさま御存知のとおり、トヨタ・レーシングがほんとうに僅差でアウディを抑え、ポールトゥウィン。

O:スタートからトヨタは速かったですね。2台体制のアウディにたいして1台で出場したトヨタはもう逃げて逃げて逃げまくるしかないわけで、むしろ「あのペースで終盤までもつはずがない」とまでおもっていました。だけれど、そのトヨタを、2台そろってぴったりと追撃するアウディ。序盤はこの展開に燃えましたね!アウディのマシンって戦闘機みたいじゃないですか。編隊走行!

S:最後はフレッシュなタイヤと給油前で軽くなったボディを武器に、一気に差を広げようと逃げるトヨタと、給油の必要はないものの、タイヤがだいぶ消耗したアウディの猛追という様相で、トヨタが最後のピットストップで、素早く給油を終えたところで、ほぼ決まったという感じでしょうか。

O:おもった以上に早かったですね、トヨタのピットアウト。当初アウディが想定していたよりも10秒ほど早かったみたいです。あの時のアウディファンの悲鳴のような溜息は印象的でしたね……

S:中嶋一貴選手をはじめ、トヨタはホームの富士で、素晴らしい戦いでした。

O:日本車が日本で勝ったんですものね。アウディの人たちもトヨタの勝利をあたたかく祝福していました。いいですよね、こういうスポーツマンシップって。

S:と、そんな様子をわれわれは、アウディの席で観戦していましたが、じつはレース当日もいろいろなイベントをやっているんですよね。

S:ホームストレートでレースを見るのもよし、アウディの場合、アウディオーナー向けの送迎もあるし、DJ Play、トークショーなどを、特設テントでレース中継をみながら楽しむこともできて、家族で参加できるようになっている。6時間はWECでは短いとはいえ、やっぱり長丁場。そんなレースならではのおもてなしですよね。OPENERSでお馴染みの大谷達也さんも、レース解説をやっていました。

O:大谷さんは、アウディは勝つと断言していましたね。

S:そして、やっぱり僕がおどろいたのは、Audi R18 e-tron quattroの未来っぽさ。まず、多くの場合、このクルマのディーゼルエンジンは1,500回転くらいしかまわっていないとのことで、ほとんど無音なのにおどろいた。Oさんの撮影した動画でぜひ、音を聞いてみていただきたいです。

O:編集部Aさんからも、アウディは静かだとは聞いていましたが、ここまで静かだとはおもいませんでした。車体が風を切る音と、甲高いタービンノイズがするだけで、本当にジェット機みたいな通過音。ちなみに、最初に通過していくのがAudi R18 e-tron quattroですね。後続のマシンたちと音を聴き比べてみてください。
■WEC2012 富士 Audi R18 e-tron quattro走行音■【YouTube

S:それから、ホームストレートで見ていて気づいたんですが、アウディは第1コーナーに侵入するときに、ブレーキランプの消灯がはやいんですよね。不思議におもって聞いてみると、e-tronでエネルギー回生するために、ドライバーはやめにブレーキをはなすんだとか。

O:ああ、これはSさんに言われるまで気づきませんでした。ほんと、圧倒的に早いんですよね、リリースのタイミングが。コーナーにハンドル切りはじめるはるか前にはもうテールランプが消えてて……

S:ヒュルルルル……という音がして、回生ブレーキで減速して、コーナーをパスしてからe-tronで加速するわけですが、富士では5カ所、e-tronパワーをつかえるんだそうです。

S:そして、我々は特別にアウディのピットのなかも、みせてもらいました。そのときは、雨がふりそうだったので、レインタイヤをオーブン(本当に「タイヤオーブン」という名称だそうです)で70℃くらいまで加熱しているところだったのですが、そんな状況でもピットは落ち着いていて、整然と置かれたアウディのクルマのパーツは、まるでプラモデルみたいにユニット化がすすんでいました。パーツさえ揃えば僕でも組み立てられそうです。

O:もっと、レースのピットってゴチャゴチャしているってイメージありましたけど、まったくそんなことありませんでしたね、きれいで。限られた招待客だけとはいえ、レース本番中にピットツアーが開催できるくらいなんですから、どれくらい整理整頓されていてスペースが保たれているか、想像できるとおもいます。まあ、片付いてはいても機密事項が盛りだくさんなので、ピットの中は写真撮影が禁止されていたのですが。許されるものならばもう、写真に残しておきたいものばかりでした、わたし的には。

S:今回は、トヨタ・レーシングはじめ、ほかのチームの取材はできませんでしたが、たった6時間とはいえ、やっぱり、公道走行なんかとは全然ちがう速度と動きでクルマが走るわけで、クルマにもドライバーにも大きな負担がかかるのは、目にもあきらか。アウディが「レースは技術の実験場」と言っていますが、こういうところで得たデータが、安全だったりストレスのないクルマの開発に、きっと大事なんだろうなぁと肌で感じました。

O:レースの雰囲気もいいですよね。「モータースポーツ」は、やっぱり「スポーツ」で、一般的なスポーツ観戦によく似ているとおもいますが、同時に、アウディのようにしっかりとしたおもてなしをしてくれる会社がある。そこでは、すごく貴重な体験ができる。

S:こういう文化的な活動が、盛り上がってくれると個人的にはうれしいな。


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